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臼杵石仏の阿弥陀三尊像:藤原彫刻10



(臼杵石仏の阿弥陀三尊像<ホキ石仏>、石造・彩色、像高中尊279.0cm)

大分県の臼杵市にある石仏群は臼杵石仏と呼ばれる。四か所に別れて所在し、併せて六十躯に上る。いずれも、丘陵の斜面に露出した阿蘇溶岩の凝結層に刻まれているところから、磨崖仏と称されている。その大半は藤原時代に製作されたものと考えられている。

石仏のうち最大のものは、ホキ石仏第二群にある阿弥陀三尊像である。いわゆる丈六像で、石仏の中でもすこぶる威容を感じさせる。三尊とも、目鼻がやや下に集中し、むっくりした面相をしているが、これは十一世紀前後の木造仏にも見られる特徴であることから、藤原時代の半ばころに作られたのではないかと推測されている。

なお、これらの石仏のほとんど(五十九躯)が、国宝に指定されている。







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