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餓鬼草紙2(東京国立博物館本2)



(食水餓鬼)

食水(じきすい)餓鬼は、生前酒を水でうすめて売った者や、酒に虫を混ぜて無知な人を騙した者の報いだとされる。餓鬼は水を求めて飲もうとするが、どうしても飲めずに、永遠の渇きに苛まれ続けるという。


(食火炭餓鬼と曠野餓鬼)

左手は食火炭餓鬼、右手は曠野餓鬼。食火炭餓鬼は、役人として無闇に人を苦しめたものが宿命つけられた姿。死体を焼く炎を食べ続けねばならない。曠野餓鬼は、追剥をした報い。荒野で食べ物を求め続けるが、自分自身が禽獣の餌食になって食べられてしまう。


(羅刹餓鬼)

生き物を殺して宴会をしたり、つまらない物を高価で売りつけた者がなる。餓鬼に生まれ変わっても、相変わらず人を見つけては迫害し続ける。究極の餓鬼の姿というべきかもしれない。


(食吐餓鬼)

右手は食吐餓鬼、妻子に食べ物を与えず、自分だけたらふく食っていた者がなる。羅刹に捉えられて、食ったものをむりやり吐かされる。







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