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赤壁両遊図屏風:池大雅の世界 |
池大雅は、赤壁をテーマにした作品を、生涯のそれぞれの時期に作った。「赤壁両遊図屏風」は、その中で最も早い時期のものの一つで、寛延二年(1749)大雅馬歯27の年の作品である。 「赤壁両遊」というのは、北宋の詩人蘇軾の前後赤壁賦をモチーフとして取り上げたものである。蘇軾は元豊五年(1082)の七月と十月の二度にわたり赤壁に遊んで、「赤壁賦」および「後赤壁賦」を作った。この絵は、それらを踏まえて、詩のイメージを絵の形で表現したものである。 画面右側の峨々たる岩山が赤壁であり、左手の建物は長江に面して立つ楼閣であろう。題材は中国風だが、絵の描き方は和風だと指摘されている。すなわち、室町時代初期の水墨画の影響が見られるといわれる。(六曲一双 紙本淡彩 160.0×354.5cm) これは楼閣の部分を拡大したもの。楼閣が長江の流れの上に浮かび出ているように描かれている。 |
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