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源氏物語絵巻三:横笛 |
(源氏物語絵巻:横笛) 柏木が死んだ後、柏木の未亡人落葉の宮(女三宮の姉)のもとを夕霧が足しげく通うようになった。ある時、落葉の宮を訪ねた折に、夕霧は柏木の形見の横笛をもらった。それを持って帰宅すると、妻の雲井の雁の機嫌が悪い。彼女は夫が落葉の宮を訪ねるのが気に入らないのだ。 夕霧が一人で床に入って休んでいると、夢枕に柏木が現れて、その笛は他の人に伝えたいのだという意味のことをいった。 目が覚めると、若君がはげしく泣いている。雲井の雁にわけを聴くと、あなたが夜更けに格子戸を開けたので、物の怪が入ってきたのだと嫌味をいう。 横笛についての夢のことが気にかかった夕霧は、六条院(源氏の邸)に行ってみた。すると薫が遊んでいた。よくよくその顔を見ると、柏木に良く似ている。夕霧は横笛についての夢の内容を源氏に話したが、源氏は言葉を濁した。 この絵は、泣き叫ぶ若君に乳を含ませる雲井の雁と、それを見守っている夕霧を描いている。 |
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