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天灯鬼・龍灯鬼立像:康弁 |
運慶の三男康弁の作品としては、興福寺の天灯鬼・龍灯鬼立像が残っている。もと西金堂に安置されていた。仏前に灯篭をささげる一対の鬼をかたどったものである。天灯鬼は左肩で灯篭を担ぎ、龍灯鬼は頭の上に灯篭を乗せている姿だ。龍灯鬼像内から出た銘文には、建保三年(1215)仏師法橋康弁が作ったと記されていた。 上は、天灯鬼。左肩の上に灯篭を担ぎ、腰をひねってバランスを取りながら、怒号している姿は、擬人化された人間的な感情を感じさせる。ユーモアと迫力が混在した作品だ。 これは龍灯鬼のほう。頭の上に灯篭を乗せ、それを上目遣いに見上げているところがユーモラスだ。龍灯鬼にもとわりついているのは、龍である。龍は鬼の体を締め付けるようにまきつけ、鬼とは違う方向を見つめている。 両者とも檜材の寄木造り。眼は玉眼で、体部は彩色されている。 (木造寄木造り 像高各約78cm 奈良県興福寺 |
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