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琴棋書画図屏風:海北友松




海北友松が京都妙心寺のために描いた琴棋書画図は、中国の伝統に従って、高士が琴棋書画をたしなむ様子を描いている。六曲一双の屏風絵で、金地が施されているが、絵の主要部分は素地に描かれている。

これは、右隻の一部。松樹の陰に高士が集まり、地面に据えた碁盤の上に、なぜか琴を乗せている。その琴を高士の一人がつまびき、他の三人が聞き入っているように見える。一方、松の木の後ろに衝立がおかれているが、それには山水図が描かれているはずである。

水墨で松樹や人物の輪郭を描き、その上から岩絵の具を塗っている。白い部分は紙の素地をそのままに塗りのこしたものだ。

(紙本金地着色 六曲一双 妙心寺 重文)





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