日 本 の 美 術 |
HOME|ブログ本館|日本文化|美術批評|東京を描く|水彩画 | 動物写真 | プロフィール|掲示板 |
宜晩:蕪村の十宜図 |
蕪村の十宜図から「宜晩」図。もとになった李漁の漢詩「伊園十宜」のうち「宜晩」は次のとおりである。 牧兒歸去釣翁休 牧兒歸り去って釣翁休む 畫上無人分外幽 畫上に人の分外に幽たる無し 對面好山才別去 好山に對面して才(わずか)に別れ去る 當頭明月又相留 當頭明月又た相ひ留まる 牧兒が帰ってしまったあと釣翁が一人で休んでいるが、この絵には人の気配がほとんどない、好山に対面するにその距離はわずか、頭上には名月が上がっている 詩に名月とあるから夜の風景を歌ったものなのだろう。題名に「宜晩」とあるのは、すてきな夜という意味だ。それにしては、この画面からは、夜の雰囲気が伝わってこない。だが山林の幽邃な雰囲気は伝わってくる。 |
HOME|十便十宜図|次へ |
作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2013-2016 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |