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七難七福図:円山応挙




七難七福図は、三井寺裕常門主の依頼を受けて描いたもので、任王経にもとづき人の七難七福のありさまをイメージ化したものだ。全三巻からなり、それぞれ天災、人災、福をテーマにしている。三巻とも優劣つけがたいが、福の巻がもっとものびのびとした筆づかいとの定評がある。

上は、第一巻天災から。地震におののく人々が描かれている。天災にはこのほか、洪水や落雷、また禽獣による害なども含まれる。



これは、第二巻人災から。強盗に身ぐるみ剥がれて締め上げられる災難が描かれている。



これは第三巻福から。花見を楽しむ人々の表情が描かれている。日本人の花見好きはかなり昔からのことだったことがわかる。

(明和五年<1768> 紙本着色 各巻とも縦約32㎝ 萬野美術館 重文)





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