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鳥獣花木図屏風左隻:若冲プライス・コレクション




図屏風は多くの場合、六つの面(扇という)で一組のものを、二組作って一対とする。それを六曲一双と称した。しかして向かって右側を右隻、左側を左隻といった。この絵は、「鳥獣花木図屏風」の左隻である。

鳳凰を中心にして、向かって右側にヒクイドリや鶏、左側にバリケンや丹頂鶴など、あわせて45種類の鳥類が描かれている。右隻の獣類とあわせて、夥しい種類の鳥獣類が、花木を背景に整列しているさまは、「草木国土悉皆成仏」という仏教の教えを視覚化したものともいえよう。

描かれた鳥類の中には、当時日本にいなかったものもある。そういうものについては、博物学者の伝を頼って参考にしたと思われる。(168.7×374.4cm)



これは鳳凰の部分を拡大したもの。両脚を踏ん張り、胸を張り、羽を大きく広げた鳳凰の周りに、多くの鳥類が群がっている。







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