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北斎諸国滝廻り(三):木曽街道小野ノ瀑布、東海道坂ノ下清滝くあんおん



(木曽街道小野ノ瀑布)

木曽街道小野ノ瀑布とは、今の長野県木曽郡上松町にあり、木曽街道の名所寝覚め床のやや南に位置している。木曽御嶽に近いことから、山岳修行者たちがよく立ち寄り、修行をしたことで知られている。

絵の中の瀑布は、ほぼ垂直に流れ落ちている。まさに、滝ではなく瀑布という言葉が相応しい。滝壺の周辺には、何人かの男たちが集まって、瀑布の水が落ちるさまを見上げている。

滝の向かって右側には小さな祠があり、画面の手前には小屋が立っているが、これは現在の滝周辺には見られない。あるいは、北斎の手加減かもしれない。


(東海道坂ノ下清滝くあんおん)

東海道坂ノ下清滝とは、今の三重県亀山市坂下の、鈴鹿川の支流に架っている滝のことである。滝の傍らの洞窟に観音が祀られていたらしい。

この絵の中の滝は、シリーズの他の滝と比べて、かなり抑制されたタッチで描かれている。モデルの滝自身が、水量が少ないので、このように描いたのかもしれない。

滝の傍らの斜面に洞窟の祠があるが、これが観音を祀る祠なのだろう。人々がそこへ上って行って、お参りをしている。

滝壺周辺には、いくつかの小屋が描かれているが、これは現在の滝周辺には見られない。これも北斎の手加減かもしれない。







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