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魯智深燗酔打壊五臺山金剛神図:月岡芳年の縦二枚継絵




魯智深は水滸伝に出て来る梁山泊の英雄の一人。僧侶でありながら、筋骨隆々たる巨漢で怪力の持ち主、さまざまな逸話があるが、中でも有名なのは、町で酒を飲んで寺に帰って来た時に、門を閉ざされてしまったために、金剛力士像をこわしてしまったというもの。それでも仏罰を蒙ることはなかった。

これはその場面を描いたもの。魯智深が怪力を振るって金剛力士像をこわそうとすると、力士が驚いて魯智深を見つめている。怪力を振るう魯智深もさることながら、力士像も生き生きと描かれている。



これは魯智深の部分を拡大したもの。上半身に刺青が施されている。魯智深の刺青は見事な花柄だったので、花和尚と呼ばれた。

(明治廿年<1887> 大判縦二枚続)





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