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玉兔 孫悟空(月百姿):月岡芳年




「玉兔 孫悟空」と題するこの図柄は西遊記の逸話を基にしたもの。玉兔は月に住む白ウサギで、木犀の木の下で仙薬をついているとされる。それが地球に下りてきて人間に化け、いたずらをしているのを、孫悟空が正体を見抜いて、これと戦う。

すると月の神である大陰星君が現れて、人間に化けていた玉兔を一喝し、もとの姿に戻す。そして玉兔を伴って月に帰った、というような物語である。芳年はその物語をイメージ化して、この図柄を描いた。

玉兔が月を背景にして飛び跳ねている。その玉兔に向かって孫悟空が如意棒を振りかざす。その図柄がなかなか面白い。

(明治廿二年<1889> 大判錦絵)





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